救援陣に漂う「黄金期」の気配…3連勝の中日に専門家が感じる強竜復活の可能性

野口氏が注目するアルモンテ「ビシエドより怖かったくらい」

 8回を浅尾拓也、9回を岩瀬仁紀という鉄壁の救援陣を敵の阪神、横浜の選手として見ており「あの時のすごさに比べたらまだ全然たどりついてはいないと思いますが、ちょっとあの時のにおいというか、思い出す感じはあるかもしれません」と語った。

 一方の打線は、初回に4番ダヤン・ビシエド内野手の3ランで先制し、8回に代打・井領雅貴外野手のタイムリーでダメを押した理想的な展開。主将の5番・高橋周平内野手ら中軸は相変わらず快音を続けており、開幕から不調に苦しんできた平田良介外野手もこの日は先制につながる右翼線二塁打を放つなど本来の姿を取り戻しつつある。「みんな振れている。あとは誰が走者を還すか。課題は打点だけ」と野口氏は言う。

 さらに、開幕が3カ月遅れたことで調整が間に合ったソイロ・アルモンテ外野手の存在が大きいといい「私がヤクルトでコーチをしている時、ビシエドよりむしろアルモンテの方が怖かったくらいです。何をやってくるか分からないし、理解不能。あくまでいい意味でですが、気持ち悪かった」とも。ベストメンバーの揃った打線に、今のところ大きな不安は見当たらない。

 勢いがつくこの3連勝は、すべて先発投手に勝ち星がついた。3日からは敵地・東京ドームに乗り込んで巨人との3連戦。開幕投手を務めながらここまで2戦勝ち星のない大野雄大投手が先陣を切る。「あとは大野に数字(1勝)がつけば、先発陣も落ち着いて回っていくと思います」と野口氏。投げ合う相手は菅野智之投手で、厳しい戦いになることは予想されるが、エースの白星が実現すれば躍進のピースが揃うかもしれない。

(小西亮 / Ryo Konishi)

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