最速161キロも鷹・千賀に募った不満 復帰戦を指揮官、敵将、本人はどう見たか?
復帰戦で勝利した千賀を工藤監督、楽天の三木監督はどう見たか?
初回の161キロについても「(スイッチを)入れなきゃ、と思っている時点で、どうだろうという自分もいました。大した球じゃないなと思いながら投げていたので、今日は(球が)いっている、とは全く思わなかったです。(161キロも)去年の方がいいんじゃないかな、質的には。今日は全てが良くなかった」と振り返る。投球内容、ボールの質ともに、不満が残るものだった。
では、周囲は千賀のピッチングをどう見たのか。工藤公康監督は「球威はありましたし、あとは微調整かなと思います。立ち上がりは点は取られましたけど、そのあとはしっかり抑えたので評価しないといけないと思っています」とコメント。及第点を与えた上で「当たってる楽天さんを5回3失点なら良しとしないといけないと思っています」と語っていた。
一方の楽天の三木肇監督は「千賀は初登板で、もの凄い球もありましたけど、本調子ではなかったと思います。次また当たることもあると思うので、そのときは負けないようにしたい」と語った。敵将から見ても、千賀本来の姿には見えなかったようだ。
とはいえ、ソフトバンクにとって頼もしい男が帰ってきたのは事実だ。この日は初回だけで29球を投げ、5回を投げ終えるまでに94球を要した。千賀は自戒を込めて「週のアタマで5回で終わるようじゃ足を引っ張っているようなもの」と言う。右腕にとっては、これが“開幕戦”。ここから先、どういう投球を見せてくれるか、が、何よりも重要になる。