鷹・工藤監督が期待する次なる星 5点差の9回に4日前炎上の笠谷を登板させた狙い

笠谷への期待「勝っている時に、というのを考えていきたい」

 9回の笠谷について、指揮官にはまた異なる意図があった。4日前に楽天打線につかまっていたが、工藤監督の評価は高く「僕の中では彼の持っているボールは素晴らしいと思っている。左ということもあるし、頭の中には勝っている時のワンポイント、ツーポイントだったり、長めに投げてもらったり、というのを考えていきたい部分がある」と明かす。

 高橋礼、モイネロ、森、そして嘉弥真と勝ちパターンで投げる投手に続く存在として、笠谷を試したいという狙いがあるという。今季は6連戦がひたすら続く過密日程。特に勝ちパターンの負担軽減として、多少のビハインドの展開や、今日のような5点や4点という、方程式を送り出すがどうかを迷うような展開で安心して送り出せるリリーフとして笠谷を計算しているのだ。

「勝ちパターンの投手ばかりでいくと疲弊してしまう。ああいうところで笠谷くんがピシッといって、安心して送り出せるようになると、また勝ちパターンの投手を休ませることができる」。6連戦が続く2020年シーズン。この日の投手起用は、目先の1勝だけじゃなく、この先の展望を見据えたテストの意味合いもあったようだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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