3連覇狙う西武、苦戦の要因はどこに? 元コーチが分析する課題と今後の鍵
不振の攻撃陣「連覇していることで気の緩みがあるのでは」
――攻撃陣の成績が良くない理由をどう考えますか?
「言い方は悪いですが、連覇していることで気の緩みがあるのではないかと思います。やはり、勝っているチームより負けたチームの方が必死になって策を練りますから。パ・リーグ5球団はしっかりと研究をして抑えているなと思います。だからこそ、何年も連続して勝つことは難しいんですよ」
――勝ち続けるためには何が必要でしょうか?
「勝ちに慣れていくと、選手がマンネリ化するとか、モチベーションが上がってこないとか、そういうところは出てきてしまいます。ところがチーム内の競争が激しいと、ウカウカしているとゲームに出られなくなります。その競争意識がチームを活性化される1つの大きな要因ですよね。つまり、選手層の厚さがチーム内の競争を激しくし、ひいてはチーム力を停滞させない、常勝といわれるチームの基本的な形だと思います」
――今年のライオンズは機動力を生かしきれていないイメージがあります。
「結局、動けないんだと思います。ランナーが塁に出ていないし、勢いがないのでスタートを切りづらい。去年や一昨年は盗塁でアウトになってもどんどんランナーが出ていたので、少々無謀でも仕掛けるところがありましたけど、今はランナーが出ていない。これだけ極端に出塁率が低下してくると、出たランナーに対して用心深くというか、丁寧な攻撃になりがちですよね」