鷹ムーア、初勝利を支えた2人“女房”の存在「ワイフは偉大」「リードを信じた」
「リードを信じて投げた」ともう1人の“女房”にも感謝
この日は「タカガール デー」という女性ファンのためのイベント試合。連動して行われたピンクリボン運動支援で選手はピンチリボンユニフォームで戦った。それがムーアにとって記念の初勝利ユニフォームとなった。
「何着かもらっているけど、自分でキープできるものがあれば奥さんにあげたいね」とムーア。ピンクリボンユニフォームは選手がサインを入れてピンクリボン運動用のチャリティーオークションに使われることになっているが、それとは別に愛妻に贈る予備があることを願いたい。
「今年はこういう(コロナの)状況で、しかも自分がケガをしてしまい、奥さんと息子が一緒にいてくれなければここまで来れたかどうかわからない。ワイフは奥さんとしても、母親としても偉大な存在だよ。これからも家族3人で福岡の街を楽しみながら生活していきたい」と、改めて家族の存在に感謝の言葉を述べた。
ムーアは「復帰初戦で勝ちがついたことも、今日のピッチングの内容も、自分にとって良い一歩になった。次はまた球数を増やせるようにやってきたい」と語る。その“良いピッチング内容”を支えたのが、「高校時代に覚えて、アメリカのマイナー時代にコーチに言われてたくさん投げるようになった」というチェンジアップだった。
「普段であればカットボールが多いのが自分のスタイル。日本に来て最初の西武戦では自分で考えながら投げていたけど、次の日本ハム戦からは甲斐(拓也)のリードを信じて投げるようになった。自分は来日1年目だし、甲斐の方が日本のバッターのことを知っているからね。今日も甲斐のリードを信じて、彼のミットをめがけて投げるだけだったし、それがうまくいったと思う」
慣れない日本での私生活を支えてくれる愛妻と、日本でのプレーを支えてくれる女房役。ようやく故障から復帰したムーアにとって、2人の“ワイフ”の存在が何よりの力になることだろう。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)