「現実離れな時間だった」元巨人マシソンが山口、西村の鉄壁救援陣へ送る感謝
6回までリードしていれば山口鉄也と西村健太朗と最後は無敵だった3連覇
巨人のリーグ優勝が目前に迫っている。連覇となれば、2012~2014年に3連覇して以来だが、当時、無敵を誇ったのがマシソン、山口鉄也、西村健太朗の“鉄壁”救援陣だった。3人は現役を引退し、それぞれの道を進んでいる。米国で生活するスコット・マシソンは「今でも信頼している」と2人に感謝とエールを送った。
6回まで先発投手がリードを守れば、相手の戦意は失われていた。多少のビハインドでも、彼らが出てくれば、ひっくり返せる予感が漂った。3連覇に大きく貢献したマシソン、山口、西村の勝利の方程式の結束は固かった。チームも、ファンも忘れることのできないリリーバーたちだ。
中でも2013年のリーグ優勝を決めた試合が、8年間、巨人のマウンドに立ったマシソンにとって忘れがたいワンシーンになっている。
「あの広島戦はすごくよく覚えているし、起用してくれた原監督に本当に感謝をしています。ああいう場面で出してくれたその意味の大きさを感じています」
この年、7回と8回を状況に応じて、マシソンと山口が救援し、9回に西村が締めるという継投。しかし、優勝を決める試合では9回に先頭のキラを山口が、2人目のエルドレッドをマシソンが、そして最後の松山を西村が仕留めるという原監督の“一人一殺”が優勝をさらに印象深いものにした。年間を通して働いてくれた3人への感謝の表れだった。
マシソンは山口と最優秀中継ぎのタイトルを分け合うなど、2勝2敗40ホールド、防御率はなんと1.03という好成績だった。2人の存在があったからこそ、このような成績が残せたと感謝する。
育成選手から這い上がった山口は2017年を最後に現役を引退し、現在は巨人3軍投手コーチを務めている。西村は2018年にユニホームを脱ぎ、現在は少年少女たちに野球の魅力を伝えるジャイアンツ・アカデミーの講師として、新たな野球人生をスタートさせている。
昨年限りで現役を引退したマシソンは現在、米国・フロリダで家族と過ごしている。来年の東京五輪・カナダ代表を目指し、トレーニングを行なったり、現地の有力高校も指導。日本へ行きたくても行けないため、オンラインでコミュニケーションを取ったりしている。日本時間の10月17日の土曜日には応援してくれたファンを対象にした日本へ向けたオンライントークイベントに出演する予定となっている。