安打とともに積み重ねてきた“信頼”…DeNAロペス、助っ人初の金字塔に涙した訳

ライバルにも惜しみない助言…誰からも愛され慕われる存在に

 セレモニーでのVTRでは、家族や母親、兄弟に加えて、米国時代にチームメートだったエイドリアン・ベルトレ氏らからの祝福メッセージが流れ、最後は昨年まで共に戦っていたレイズの筒香嘉智も登場した。VTRが終わり、言葉を詰まらせたロペスは「こんなVTRがあるとは知らなかった。みなさんに本当に感謝しています。また、だいぶ前に亡くなった姉とその旦那さん、それから野球を教えてくれた人にも、心から感謝したいと思います」と涙を拭った。

 日本人選手で日米両国での1000安打を記録した選手は、イチローと松井秀喜の2人。マリナーズ時代に同僚だったイチローがシーズン最多安打記録を達成した際、ロペスはその場に居合わせていた。「一緒にプレーしている時に、どうやってヒットを打つかを学んだよ」と笑うロペスだが、日本ではキャリアを重ねるにつれ、ライバルともなる外国人選手にも惜しみないアドバイスを送っている。「自分が来日して1年目の時、当時の同僚にアドバイスをもらったので、自分もやっているだけ。日本でより良い成績を収めてもらいたいと思っているから」という姿勢は、国籍を問わず、チームの誰からも愛され、慕われる存在になっている。

 外国人選手として唯一、NPBで2000安打を記録しているラミレス監督は「アメリカで1000本打つということは当然コンスタントに活躍しなければできないことだし、日本でも同じように安定した結果を残して、トータルで2000本というのは素晴らしい記録。外国人でこのような記録を残したのは彼だけ。僕も大きなリスペクトを持っている」とロペスを称賛。日米通算17年間の野球生活で、日本球界に新たな金字塔を打ち立てた。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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