鷹育成2位の八戸学院大・中道は「周東と一緒」 スカウトが明かす“成り上がる”秘訣
「周東も自分に対する見積もりが低かった」
「プロに入ってきた頃の周東と一緒」
先月30日にメジャー記録を上回る「13連続試合盗塁」を記録したソフトバンク・周東佑京内野手。作山スカウトが東農大北海道オホーツクの1年生の頃から見てきた選手だ。
「周東も自分に対する見積もりが低かった。大学生でも、そこが追いついていない選手がたまにいる。中道もそのタイプだよね」
そして、東北担当のスカウトたちが「気持ちの強さ」も評価していた八戸学院大のチームメイトで、広島3位の大道温貴投手(4年、春日部共栄)と対比。作山スカウトは「大道がこのくらいのレベルだったら」と左手を顔の高さに持っていくと、「中道はこの辺なの」と右手は腹のあたりに持っていった。4年間、指導した八戸学院大・正村公弘監督も「中道は前に出ない。そこが物足りない。プロの世界に行って、前に出ないとダメだということを感じられれば、投げられるようになると思うんだけどね」と指摘する。「だから、気持ちが上がってきたら、全然、変わると思う」と話す作山スカウトの隣で、福山龍太郎アマスカウトチーフは「(必要なのは)心のビーカーを大きくしてあげる作業ですね」と優しく笑った。
青森県十和田市出身。大学まで青森で過ごした左腕は「もっと練習しないといけない。レベルアップできるように頑張ります」と誓った。周東と同じ育成2位から駆け上がる秘訣。それは、スカウトの眼力を自信に、自分の可能性を信じ抜くことだ。
(高橋昌江 / Masae Takahashi)