鷹・周東佑京よりも速い選手がいた… 三塁打到達タイムのパ上位5選手は?
周東を抑えて1位に輝いたのはオリックスのスピードスター佐野
いよいよ、おまちかねの1位は、オリックスの若きスピードスターこと佐野皓大外野手が奪取した。そのタイムは10秒68。繰り返すが、盗塁王を獲得した「今が旬」の周東を抑え込んでの1位である。
だが、個人的に私自身はそれほど驚いていない。なぜなら、昨年の開幕直後に計測した二塁打の到達タイムのランキングにおいて、佐野は2位以下を大きく引き離す7秒36というタイムで堂々の1位に輝いていたからだ。
当時はオリックスの若いスピードスター候補として開幕から1軍に抜擢されていた佐野。今シーズンは、両打ちから右打ちに専念して、おもに代走でチームに貢献していたが、快足を生かすため途中から再び両打ちに戻る決意をしてファームで再調整をした期間もある。
そのせいか、打撃の成績としては昨年から若干上積みされた程度にとどまったものの、盗塁数は昨年の13から20へと大きく伸ばしている。目立った活躍をみせる周東の独壇場とみられがちなパ・リーグだが、佐野の走力は、ことタイムだけならまったく引けをとっていない。
さらに少し気が早い話だが、この秋のドラフトでは、中学時代に陸上の全国大会で100メートル、200メートルとも優勝した経験のある五十幡亮太選手(中央大)が日本ハムから2位指名を受けた。五十幡選手は、東都大学リーグで、すでにこのふたりとほぼ同等のタイムを出しており、大きな期待がかかる。
2021年のパ・リーグ走塁界は周東だけでなく、若い韋駄天たちがどんどん台頭してくる気配が漂っている。ますますスリリングになることが予想されるスピードキング争いが、今から楽しみだ。
(「パ・リーグ インサイト」キビタキビオ)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)