夢の4冠まであと一歩、殿堂入りレジェンド3人… パ初代タイトルホルダーたちは?

120試合で160安打、43本塁打をマークした別所薫

 まず、目に留まるのは別当薫だろう。最多本塁打に加えて最多打点のタイトルも獲得。当時は最多安打のタイトルがなかったものの、160安打はパ・リーグ最多の成績だ。120試合で43本塁打となると、約3試合に1本のペースで本塁打を量産していたことになる。本塁打数2位の近鉄・森下重好は30本であることを考えれば、圧倒的な成績だ。まさに、毎日を日本一へ導く最大の原動力となったと言えるだろう。

 ちなみに、別当は打率でもリーグ2位となる.335を記録している。3冠王は1965年の野村克也(南海)が2リーグ制となって初だが、場合によってはその創設初年度にいきなり3冠王が誕生する可能性もあったと言える。1988年に殿堂入りを果たしている。

 首位打者を獲得したのは東急の大下弘だ。1947年以来自身2度目。1リーグ制と2リーグ制の両方での首位打者の獲得となった。大下は、1リーグ制時代から巨人・川上哲治と「赤バットの川上、青バットの大下」として当時の野球人気を二分した伝説的な存在だ。野球殿堂博物館には、両選手のバットも展示してあるので野球ファンであれば一度は対面しておくのもいいだろう。別当と同じく、1980年に殿堂入りを果たしている、

 最多盗塁を獲得した南海の木塚忠助も、当時は投手のクイックモーションが考案されていなかったとはいえ、116試合で174出塁、その中での78盗塁は素晴らしい成績だ。ちなみにソフトバンク・周東佑京は今季109出塁で50盗塁。出塁回数をさらに上げることができれば、同じソフトバンクの本多雄一が2011年に記録して以来となる60盗塁の大台突破も見えてくる。

「火の球投手」荒巻淳投手がルーキーながらも投手2冠

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