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「夜はほとんど寝てない」 名門復活担う元プロ監督、就任直後に甲子園当確できた訳

日本ハムや横浜(現・DeNA)などで投手として活躍した島田直也氏が今年7月の新チーム発足から母校・常総学院の監督を務めている。秋季関東大会に茨城2位で出場し、見事に準優勝。新人監督ながら、来春の選抜大会出場を濃厚にした。すぐに好結果が出たが、睡眠も食事も十分に取れないほど、大きなプレッシャーの中での戦いだった。

イマドキ世代をどうやって意識を変えることができるか

 当たり前は、場所が変われば、そうではなくなる。常総学院だからできるだろうという固定概念やこれまでのキャリアで得た考えは一旦、捨てた。まず、島田監督は選手たちが自主的に行動できるよう“レール”を敷いた。

「プロの練習でも取り入れられているように、1日の練習の流れの中で、組を作って、ローテーションで練習を回すようにしました。ティー打撃をやる組、ケージでフリー打撃をする組……時間を決めて、回して、同じことをやらせるようにしました」

 最初、監督が指示をしながらやっていたが、徐々に自分たちだけで動くようになっていた。今は主将を中心に上級生が覚えてくれている。ポテンシャルが高いのにもったいない。もっと練習を効率化すれば、技術は上がると思っていた。率先して行動することが短期間で身につき、好結果としてついてきた。

「外から見ている人からチームが変わったとか言っていただけています。ですが、またダラダラしてきたら、そこだけは言います。だから、僕はそんなに変わったとは思っていないです。でも、成績が出たから大丈夫だとも思っていません。僕はそういう考えが嫌で(主体性を失ったら)また同じようなことになるよ、と生徒たちに言っています」

 先月、この世を去った名将・木内幸男元監督からは、指導については細かくは教わってはいない。自身の高校時代は指揮官の指示通りに動けば、勝つことができた。怒られながらも、歯を食いしばり、くらいついた。だからこそ、今がある。ただ時代の変化とともに指導方法も変えなくてならない。“新米監督”は試行錯誤しながら、監督業と向き合っている。

「(コーチで来た時は学校側に)2、3年は勉強させてほしいとは言いましたが……(監督になったのも常総学院に)恩返しをしたいという気持ちで今はいますね」

 たくさんの引き出しを持って、監督して初めて甲子園の土を踏む準備をしている。自主性あふれる生徒たちの大暴れする姿が、名将や母校への恩返しとなり、野球人・島田直也を強くする。

(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)

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