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「夜はほとんど寝てない」 名門復活担う元プロ監督、就任直後に甲子園当確できた訳

日本ハムや横浜(現・DeNA)などで投手として活躍した島田直也氏が今年7月の新チーム発足から母校・常総学院の監督を務めている。秋季関東大会に茨城2位で出場し、見事に準優勝。新人監督ながら、来春の選抜大会出場を濃厚にした。すぐに好結果が出たが、睡眠も食事も十分に取れないほど、大きなプレッシャーの中での戦いだった。

常総学院・島田直也監督【写真:荒川祐史】
常総学院・島田直也監督【写真:荒川祐史】

就任約4か月、最初にやったことは……

 柔和な表情に、ゆっくりした口調。島田監督はインタビューだけから推測すると、優しさや穏やかさを感じる。しかし、幼い頃から負けず嫌いで、闘志は剥き出しにするタイプだった。

「トランプでも、負けたら本当にむかついていましたね。僕の中では最初から、負けるという想定で物事に取り組んだことはありません。ベンチでも『ガミガミ』と言っていたとは思います。選手は勝ちたいと思っていたと思うんですけど、僕の方も勝ちたい!と思っていた」

 練習中はそこまで大きな声を出したりすることはない。怒声、罵声ももちろん、ない。島田監督の言葉に熱が帯びるのは公式戦の大会中のベンチ内だ。長年、勝負の世界で戦ってきたからこその感覚だった。

「練習試合の時は、最後にミーティングをして、その日の振り返りなどができるんですが、一度も負けられない公式戦のような戦いでは最後に振り返っても仕方がない。その場でダメなものはダメだと言うようにしてきました。みんな流しているかもしれませんが、ベンチでも何も言わないよりははっきり、言った方がいい」

 一瞬、一瞬が勝負だった。常総学院の“レジェンド”に強豪復活のタクトは託され、見事に関東準V。昨夏の茨城県の独自大会では3回戦で敗れた。この短い期間でどのようにチームを変えることができたのか?

 そう問うと、しばらく熟考し「分からないですけど……」と前置きした上で、春に母校へ帰ってきた当時のことを思い返した。横目では、機敏にグラウンドで練習、トレーニングをする選手たちを見ている。

「ちょっと『違うな』と思ったんです。指示が出されてからはしっかりと動くのですが、出されるまではずっとしゃべていたりする。練習を見ていて、『あれ? どうしたんだろう』『なんでやらないんだろう』ということが多かった。僕もいろんな経験をしてきて、選手が主体性を持ってやっているところにいました。それが当たり前にできていたから、ここに来て『あれ?』って思ったんです。もしかしたら、この子たちは言われないとできないんじゃないかな、と」

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