リーグ最多32度の逆転負けを喫した楽天 今季の成果と課題を振り返る【投手編】
リーグワースト32度の逆転負け…来季へ向けての強化ポイントは
今季チームは、8月中旬まで首位争いを繰り広げながらも、終盤に失速。10月以降は、「パーソル CS パ」進出へ負けられない上位チームとの直接対決で勝ち切れず、Bクラスに甘んじた。リードしても試合中盤以降に追いつかれ、逆転を許す試合が目立ち、実際、逆転負けはリーグワーストの32回。来季へ向けて、この課題をどのように克服するか。
まずは、先発投手。今季先発ローテーションを守り抜いたのは、涌井のみだった。先発の柱として期待された則本と岸は、不調や怪我に苦しみ、シーズン通しての活躍とはならなかっただけに、来季はこの先発3本柱を軸として戦っていきたいところだ。また瀧中や石橋、弓削ら若手投手の台頭にも期待したい。
中継ぎ陣は、盤石の勝利の方程式を築くことが必須だ。今季は森原がクローザーに配置転換となるもシーズン途中から不調に陥り、セットアッパーを務めていたブセニッツが代役に。しかしそれもうまくいかず、逆転負けが続いてしまった。
また、昨季までブルペンを支えていたハーマンや高梨が他球団に移籍したことで、中継ぎ陣の顔ぶれも一新した今季。新戦力の牧田や酒居の加入や、先発を務めていた辛島や安樂も中継ぎに配置転換されるなど、試行錯誤を繰り返したが、勝ちパターンの確立とまではいかなかった。ここ数年の課題となっている終盤の失速を最小限に抑え、1年間戦い続けるために、安心して終盤を任せられる投手を増やしていきたいところだ。
(「パ・リーグ インサイト」小野寺穂高)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)