日本一、子供たちの夢……球界最高年俸となった巨人・菅野智之が背負うもの
背番号18の大先輩、桑田真澄投手チーフコーチ補佐が就任「すごくワクワクしています」
今季から首脳陣の1人として球団レジェンドOBである桑田真澄氏が投手チーフコーチ補佐に就任した。大先輩の背番号18を子供の頃、ずっと見ていた。黙々とチームのために投げる姿、熱心に勉強した理論、技術は、若手だけでなく、経験豊富な菅野にも好影響をもたらしてくれる。
「本当に尊敬できる大投手ですし、ジャイアンツの18番を長く入団時から引退するまで背負ってこられた方なので、そういう方しかわからない、苦しみや悩みがあると思う。そういうところを聞いてみたいですし、早くお会いしてお話ししてみたいです。すごくワクワクしています」
桑田氏も巨人退団後、メジャーリーグのパイレーツで08年春までプレーした。アメリカの環境で、野球の楽しさと喜びをまた知った。契約社会の難しさも知った。新しい野球の学びが米国にはある。
今回、菅野の渡米後、米メディアでは多くの情報が錯綜した。巨人側からの提示内容や契約についてのものだった。この件に関しても、選手として思うことがあった。
「そういう金額というのは、何も根の葉もない情報だったと思いますし、僕が初めて見た情報でもありました」
年俸に固執したわけではない。自分が憧れ続けたメジャーの舞台で、最高のパフォーマンスを見せられるのかをしっかりと自分の中で判断し、総合的に見た結果だった。移籍を見送った決断の後、様々な意見が飛び交ったが、全てを受け入れる覚悟も菅野にはあった。
「(意見を言う)その人が思っていることも正解だと思いますし、その意見も、もちろんわかります。判断するのは僕であって、僕の人生なので、いろんなことを加味してのこと。契約内容に関しては言えない部分もあるので……。とにかく自覚を持ってやるだけだと思っています」