鷹が更なる常勝軍団になるために… 城島健司氏が担う“王イズム”のマニュアル化とは?

ソフトバンク・小久保裕紀1軍ヘッドコーチ(左)と城島健司球団会長付特別アドバイザー【写真:代表撮影】
ソフトバンク・小久保裕紀1軍ヘッドコーチ(左)と城島健司球団会長付特別アドバイザー【写真:代表撮影】

「マニュアル化して、球団の宝として残していきたいという風に思ってます」

 城島氏が例として挙げたのが、球界最高の打者となった柳田悠岐外野手の存在だ。「20年後、柳田は現役じゃないわけじゃないですか。でも、柳田にどういう指導をして、こういう選手になったのか、逆にこういう風にしたら伸びなかった、というのも、今後、育成していく上でホークスの宝になると思う」。選手育成における成功、失敗を形として残し、後世に繋げていくということだ。

 今や常勝軍団となったソフトバンクではあるが、こういったメソッドの蓄積は行われてこなかったという。それはNPBの他球団でも同様だと城島氏は言う。1人の監督が在任時には継承されていても、監督が変われば、それは失われる。城島氏の言う“球団としての宝”として、蓄積されていないことを課題に感じていた。

「形として残ってないわけですよね。どの球団も現実だと思う。僕らはマニュアル化して、球団の宝として残していきたいという風に思ってます」という城島氏。メジャーリーグ時代の経験も語った上で「全てメジャーが良いというわけではないですけど、メジャーの方が歴史があるし、1球団が抱えてる選手の数が多いのは確かなんですよね。日本も1軍、2軍しかなかったのが、3軍ができて抱える選手が多くなってきて『共有』が大事になるんですね。そういうのも含めて今のプロ野球の先頭を走っているので、それを未来に残したいと考えています」

 城島氏が考えるのはグラウンド内のことだけにとどまらない。外国人補強やドラフトに向けた新戦力のスカウティング活動など、編成面を含むフロントでも、メソッドの構築、ノウハウのマニュアル化を目指す。そこにも城島アドバイザーがメジャー経験を注入する。

マニュアル構築の舵取り役に「労力が1番いるのって歯車が動く時」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY