「160キロは出したい」 オリドラ1・山下舜平大、考えるのは「ストレートのことばかり」
福良GM「まずは真っすぐ、カーブだけで勝負してもいい」
山下の魅力は何と言っても重みを感じるストレートだ。本人も誰にも負けないこだわりを持っている。
「自分の中でカーブが1割で9割は直球。それぐらいストレートにこだわりを持っていた。キャンプ中も基礎、ウエートトレーニングをやっていますが、全ては球速、質を上げるためにやっている。ずっとストレートのことばかり考えています。今は153キロですが160キロは出したい。伸びしろという部分でも球団に評価されたと思っていますし、自分でもまだまだ伸びるなと感じています」
福良GMもその素質の高さに目を細めている。山本、宮城といった“エース候補”のルーキーイヤーと比較し「あいつらもそうだったけど、まずは本人を焦らせないように。肘、肩甲骨の使い方が柔らかいし、どんどん投げられるようになれば(1年目の1軍デビューも)あるんじゃないかな。高校時代のようにまずは真っすぐ、カーブだけで勝負してもいい。そこから気付くことがある。楽しみな存在だよ」と評価する。
今シーズンは憧れの大先輩“由伸ロード”を経て一流への階段を上がっていくつもりだ。山本はルーキーイヤーの2017年、5試合に登板して1勝1敗、防御率5.32の成績を残した。「1年目に1軍を経験できたら視野も広がる。経験するかしないかで、全然違うと思う。1年で上がりたい。1軍を経験できるようにしっかり、やっていきたいですし、その中で基礎、体作りに取り組んでいきたい。由伸さんは日本トップのピッチャーだと思う。あそこに入れるような過程を歩んでいきたい」と意気込みを口にする。
キャンプ中には捕手を座らせて本格的な投球も開始予定。今シーズン中に1軍デビューを果たし、山本と共に“Wエース”と呼ばれるその日まで――。山下舜平大の一挙手一投足に注目していきたい。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)