「僕なんて牛丼で言えば味噌汁程度」と謙遜も… 見えてきた楽天“石井一久野球”

機動力不足は積年の課題「プロセスを大事にしながら…」

「結果は置いといて、チームの作戦面の考え方や、質の高い走塁とは何かを理解してくれれば」と石井監督。「今の時期はアウト、セーフは関係ない。プロセスを大事にしながら取り組んでくれればいい」とうなずいた。

 楽天打線は昨季、いずれもリーグトップのチーム打率.258、557得点を誇ったが、実はチーム盗塁数は2018年以降3年連続リーグワースト(2019年は日本ハムと同数)で、機動力不足が積年の課題である。昨季はチーム67盗塁のうち、新人だった小深田がチームトップの17盗塁で約4分の1を占めたが、一方で9度刺された。

 まず試合で走ってみて、アウトになってみないことには、課題も見つからない。石井監督は機動力アップへ、気の長い取り組みを始めたところなのかもしれない。

「細かい部分はいろいろあるが、(これからオープン戦を重ねていくに当たって)用意ができたかと言えば、ある程度はできたと思う。今のチーム状態と、チームの和をこのまま継続して、強いものにしてシーズンに臨みたい」と自信もうかがわせた新指揮官。今後どんなユニークな作戦を見せてくれるのか。「味噌汁」程度の存在感にとどまるはずはない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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