大谷翔平「楽しむ余裕なかった」 一進一退リハビリで掴んだ161キロと“知将”からの宿題
マドン監督は中5日で二刀流フル回転させる考え「そういう感覚で投げられればベスト」
「近づいてはいると思います。どういう感じだったか思い出しづらい部分はあるんですけど、近づいているのかどうなのか。術後からどんどん良くはなっている」
全41球のうちストライク24球(ストライク率58.5%)。「カウントのスライダーがいまいち」と振り返ったが、メジャー1年目の2018年キャンプのような突貫工事の必要もなさそうだ。
二刀流フル回転へチームの期待は大きい。マドン監督は大谷へ新たな“宿題”を与えた。渡米後は中6日で1週間ごとの登板だったが、6人の先発ローテーションに組み込み、中5日で回す考えを示した。まずは大谷も挑むつもりだ。
「実際にやってみないと、どういうサイクルで回っていくか分からない。1試合、2試合だけで状態が分かるわけではない。10試合、20試合投げた時にどうなるか。そういう間隔(中5日)で投げられればベスト。それが出来るような調整が望まれていると思います」
「ブルペンの球数も考える必要があるし、日々のキャッチボールの強度も毎日全力で投げればいいわけではない。これまで中6日のスケジュールで自分がどういうふうにやればいいか、相談しながら決めてきましたけど、1日違うのは投手にとって違うことだと思う。そこは経験しながら、どれが合っているか確かめる必要があると思います」
日本時代から首脳陣が求めれば求めるほど燃え上がる男だった。大谷を故障させないことが大前提となるが、球界屈指のアイデアマンでもあるマドン監督がどのようなタクトを見せるのか。少なくともチーム7年ぶりポストシーズン進出のカギを握っていることは間違いない。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)