ロッテ投手陣は「かなりの出来」 井口監督が期待、ドラ4河村は“パ・リーグ向き”

ロッテ・小川龍成【写真:荒川祐史】
ロッテ・小川龍成【写真:荒川祐史】

実感する投打ともに厚みを増した選手層「1軍登録枠を考えた時…」

 期待しているのは、ドラフト1位の鈴木。去年は左腕の小島(和哉)、中村(稔弥)がローテーションに入り、もう1人左が欲しいところでの鈴木。右打者のインコースもどんどんツーシームで攻められるし、精度もかなり良く、投げっぷりもいい。左であれだけ攻めたピッチングができる投手はなかなかいないので、ローテーションに入れるように最後までアピールしてほしいですね。

 毎年、投手陣の層が少しずつ厚くなっているのは嬉しいこと。結果的に、投手陣がいいとチームの順位が上がることは間違いない。ここまで補強・育成がしっかりできているのかなと思います。去年も岩下(大輝)、小島、中村と若手3投手がローテーションに入ってくれたので、今年は彼らがさらに勝ちと負けの差をどんどん広げてくれればいいなと思います。

 野手陣はかなり練習量が増えたキャンプだったと思います。松中臨時コーチに下半身の使い方を教えてもらって、数もかなり振り込みました。守備でも森脇コーチがノックの量を増やして、内野の守備範囲を広げる練習をしてくれたので、いい時間を過ごせました。

 松中臨時コーチには、マリンに戻ってからも見ていただいています。練習に取り組む姿勢や打者としての引き出しを与えてくれている。キツい練習も場を盛り上げながら乗り越えさせてくれている。今までのロッテにはないタイプのコーチかもしれません。

 藤原(恭大)、山口(航輝)は元々、打撃のいい選手ですが、その中で教えていただいたタイミングの取り方など、いい形で参考にしながら実戦にも臨めています。安田(尚憲)は今、タイミングの取り方で悩んでいますが、開幕までまだ時間はある。自分が持つ感覚と練習してきた感覚を、実戦の中でマッチさせるのは難しい。でも、レアードもいますし、決してポジションは保障されていないので、気合をいれないと。

 3月1週を終えた時点で、内野に関して構想はまだまだ固まっていません。山口が一塁を頑張っているし、二塁も中村奨吾が形としてできてきている。ただ、合流したレアードが三塁になるのか、一塁になるのか。遊撃、三塁も、ルーキーの小川龍成がかなりアピールをしているので、いろいろな形が見えている。そういう意味では、本当にざっくり1軍登録枠を考えた時、かなり選手があふれているので、層が厚くなってきたと実感しています。

 控えの選手に関しても、平均的な選手ではなく、足のスペシャリストを置こうとか、打撃に特化した選手を置こうとか、考える余裕が多少出てきました。中でも、小川の存在はいろいろな意味でオプションを増やしてくれています。予想以上にゲーム感がいい選手で、試合になるとボールをしっかり上から叩けたり、走塁の1歩目のスタート、守備位置も含めて、かなりポテンシャルを持っている。小技も効きますし、盗塁にも積極的に挑戦してくれているので、使うほどにいろいろな味を出してくれる。アジャストが早い選手です。

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