楽天の開幕ローテ6人目は“地味にすごい”男 「最低ラインを崩さないように」
小山コーチ「ゲームメイクする能力がある」
石井一久監督は「6回3失点くらいで帰ってくる力はある」と評している。この日も指揮官は「3回の本塁打は、あまりにも軽く投げ過ぎた。1球の重みを反省してほしい」と苦言を呈しつつ、「相変わらずストライクを取ることに苦しむことはない。しっかりストライクゾーンの中で勝負できていた」とうなずいた。
小山伸一郎投手コーチも「コントルールがいい分、そろえ過ぎるとああいう形(被弾)になってしまうが、それを差し引いても、与えられたイニングはしっかりこなせる投手。ゲームメイクする能力がある。なんとかローテーション(の枠)を取ってもらいたい」と期待を寄せた。
瀧中本人も「0に抑えるのはなかなか難しいかもしれないが、計算が立つように6回3失点の最低ラインを崩さないようにやっていきたい」と自分の持ち味がよくわかっている。
昨年8試合の1軍登板では、全て同い年の下妻貴寛捕手とバッテリーを組んだ“愛妻家”でもある。この日もスタメンマスクをかぶったのは下妻で、5回には右越え適時二塁打の援護も受けた。
楽天の今季開幕先発ローテは涌井秀章、田中将大、岸孝之、則本昂大、ドラフト1位ルーキーの早川隆久の5人が当確。残る1枠を手中に収めつつある瀧中は他の5人に比べるとやや地味。しかし、意外にこういうタイプがすいすい白星を重ねていくかもしれない。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)