元燕ドラ1左腕は独立Lに何を求める? 「NPBって目標もありますけど…けじめ」

先発したBC栃木・村中恭兵【写真:小西亮】
先発したBC栃木・村中恭兵【写真:小西亮】

昨季は琉球球団でプレーも「ある程度良くなってきた中で終わってしまって…」

 2005年の高校生ドラフトで1巡目指名を受けた左腕も、今年で34歳のシーズンを迎えた。14年間在籍したヤクルトでは2010年に11勝、2012年には10勝を挙げたものの、その後は故障の影響もあって2019年限りで戦力外通告を受けた。昨季は新たに立ち上がった琉球球団へ。ただ、新型コロナウイルス感染拡大の影響でチームは思うような活動ができず、村中は1年で退団した。

 30代半ばへと向かう中、引退という選択肢もあったはず。それでも独立リーグでユニホームを着続けることを選んだ。「去年1年間、ある程度良くなってきた中で終わってしまって……」。左腕に宿る手応えに、気持ちを奮い立たせた。

「NPB(復帰)って目標も、もちろんあるんですけど。けじめっていう部分で、しっかり投げている姿を見せたいというのもありました」

 後悔を残さないための“もう1年”。「今はまずチームのために、一戦一戦、一球一球投げ切ることだけを考えて。来シーズンのことは考えずに、この1年をどうやっていくかを考えています」。先は見ない。目の前をやり切る。栃木の地で腕を振り、少しでも輝きを取り戻そうとしている。

(小西亮 / Ryo Konishi)

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