呉念庭、若林、愛斗… 主力に故障者続出も、穴を埋める若手が躍動する西武の強さ
ドラフト4位若林の他、1位渡部、6位ブランドンも1軍で結果残す
若林楽人外野手はパンチ力のある打撃と俊足・強肩を兼ね備え、トータルバランスに優れた外野手として期待されて2020年ドラフト4位で入団。春季キャンプから1軍組に帯同すると、対外試合・オープン戦を通じて実戦でもアピールを続けた。そして、新人ながら開幕1軍の座を勝ち取ると、開幕2戦目では早くもレフトでスタメンに名を連ねている。
その後は俊足を生かして、4月20日時点でリーグトップの9盗塁を記録。実にシーズン64盗塁ペースで量産する。盗塁王獲得経験のある金子侑司外野手、源田に加えて、西武の機動力野球に新たな武器が加わったことになる。さらに、4月7日の楽天戦では則本昂大投手からプロ第1号となる本塁打も放ち、走攻守にわたって貴重な活躍を続けている。
パ・リーグにおいてルーキーイヤーに盗塁王を獲得した選手は70年以上にわたる歴史の中で1人も存在しない。若林がこのまま盗塁を積み重ねることができれば、リーグの歴史にその名を刻む可能性すら秘めている。あらゆる意味で今後も要注目の存在だ。
西武には、この2選手以外にも、主力離脱の穴を埋める可能性を秘めた選手が続々と現れている。まず、堂々たる体躯で話題を集めた2020年のドラフト1位・渡部健人内野手はファームで5本塁打、4月4日のソフトバンク戦で和田から1軍昇格後プロ初本塁打を放っており、今年中のブレークなるか注目だ。ドラフト6位で入団したブランドン内野手は若林と同様にプロ1年目から開幕1軍入り。開幕2戦目では若林と共にスタメン入りし、3月30日の日本ハム戦ではプロ第1号本塁打を含む3打数2安打4打点を記録した。現在は2軍調整中だが、新人ながら大いに存在感を発揮していただけに、その復帰が待たれるところだ。