“原点回帰”の明大が法大を破る 前々週の連敗後、選手が取り組んだ野球以外のこと
エース竹田がリーグ戦初完投勝利&1年生の宗山が初本塁打
試合は竹田が9回を投げ、失点は5回に三浦銀二投手(4年)に本塁打を放たれた1点のみ。107球の完投で「(エースナンバーの)11番にふさわしい投手に近づいてきた」と指揮官もうなずく投球を披露した。期待のルーキー宗山塁内野手(1年)のリーグ戦初ヒット、初ホームランもあり、法大との初戦を白星で飾った。
竹田が「野手のみんなに助けてもらったので次は自分が助けられたらいいなと思います」と振り返ると、宗山は「自分の結果を追い求めるんじゃなくてチームが勝つためにっていうのを常に意識しています」と話す。それぞれが誰かのおかげ、誰かの為にという気持ちを持ってグラウンドに立っている。
「(慶大に)負けた瞬間から、チームは特に4年生を中心に野球以外のことをやってくれた。やっぱり生きてくるんだなあ」と語る田中監督は、最後にこう言い残した。「明日も明治らしい野球をしたいと思います」。明治の伝統である“人間力野球”が息を吹き返してきた。
(市川いずみ / Izumi Ichikawa)
市川いずみ(いちかわ・いずみ) 京都府出身のフリーアナウンサー、関西大学卒。山口朝日放送アナウンサー時代には高校野球の実況も担当し、最優秀新人賞を受賞。学生時代はソフトボールで全国大会出場の経歴を持つ。