92打席三振なし、43試合でわずか4個…オリ吉田正尚が“三振しない”秘密はどこに?
各エリアのヒートマップを見ると極端に穴がない吉田正尚
まず「Contact%」トップの荻野を見てみよう。荻野はゾーン内でも内角低めのコンタクト率が77.8%と低い。さらには外角低めが92.3%、真ん中低めが94.4%となっており、ボールゾーンとなると、70%を切るエリアが多くなる。内角高めのゾーンは0.0%だ。大島はゾーン内では内角高めが83.3%、内角低めが85.7%と高くなく、真ん中高め、低め、外角の低めなども100%を切る。
そこで吉田正だ。まず特徴的なのが、コンタクト率100%のエリアの多さだ。ゾーン内ではど真ん中はもちろん、外角高め、内角の真ん中、低めが100%。最も低い外角低めは82.6%だが、これ以外は90%を超えている。そして、恐ろしいのがボールゾーンでのコンタクト率の高さ。外角に外れたボールへのコンタクト率はどの高さでも100%、そして内角高めエリアも100%を誇っている。
これらから推測できる吉田正尚の特徴は、ゾーン内での空振りのしにくさはもちろん、ボールゾーンでもバットに当てることができているということ、さらには、バットに当たるところのボールにしか手を出していない、ということだろう。ヒートマップを見る限り、吉田正に空振りをさせようとすると、内角低めのボールゾーンを振らせるしか無さそうだ。
現在、連続三振無しを92打席まで継続している吉田正。43試合を消化した時点で4三振。このペースでシーズンを戦い抜いたとすると、143試合終了時点では13.3三振となる。NPBのシーズン最少三振記録(300打数以上)は1951年の川上哲治(巨人)、酒沢政夫(大映)の6個。さすがにこの更新は難しいだろうが、どこまで少なくなるか注目だ。