西武・平良は心配無用? “2年目のジンクス”に陥らない選手の特徴とは…
過去の新人王を見ても、このデータに当てはまるのは4人だけ
まず計44シーズンで「プロ2年目以降の新人王投手」はわずか9人しかいない。その中で「前年までに15イニング以上を投げた投手」は、平良と高橋礼、そして平井正史氏と榊原諒氏の4人のみ。この2年のケースが非常に珍しいということが分かる。では、平良の大先輩にあたる平井氏と榊原氏の成績を、詳しく見ていきたい。
・平井正史氏
平井氏は1993年ドラフト1位でオリックスに入団し、高卒1年目から15イニングを投げてプロ初勝利も記録。2年目の1995年にはストッパーとして大車輪の活躍を見せ、15勝3敗27セーブという驚異的な数字を残した。新人王に加えて最高勝率と最優秀救援投手の2冠にも輝き、リーグ優勝の立役者の1人となった。
翌シーズンは、前年のフル回転の影響もあってかセーブ数こそ激減したが、防御率2.50と安定感は維持。イニング数とほぼ同じ奪三振を記録するなど力強い投球内容も相変わらずで、日本シリーズでは第1戦でセーブを記録。チームの2年連続のリーグ優勝と、前年には逃した日本一にも貢献している。
・榊原諒氏
榊原氏は2008年のドラフト2位で関西国際大から日本ハムへ。ルーキーイヤーの2009年から26回2/3に登板したが、防御率は6点台とプロの壁に苦しんだ。だが、2010年にはロングリリーフ要員として1軍に定着し、味方の援護を呼び込む快投を披露。最終的には中継ぎながら2桁10勝を挙げ、防御率2点台中盤という見事な成績を残して新人王に輝いた。
翌2011年にはセットアッパーとなったが、前年以上の安定感を発揮。60試合に登板して防御率1点台という素晴らしい投球内容のうえ、登板数とホールド数はいずれもチーム2位と、ブルペンの中心的存在として奮闘した。