2歳の娘から「パパやきゅうやめたの?」 人生初の2軍降格…中日京田が省みた1か月
デーゲームの生活で家族と夕食…1歳の長男は「俺より練習熱心」
「ケガとかではなく、実力がなくて落ちているんでね」
足りないのは打撃面だけか――。今の自分に必要なピースを探す。単なるレギュラーではなく、チームの屋台骨として存在しなけばいけない立場。もうひと回りも、ふた回りも脱皮が求められいる。「ファームで何かを掴めるように。バッティングに関しては、状況に応じた引き出しを増やしていくことも大事だと思っています」。視線はすでに、シーズン後半戦を向いている。
私生活も変化。ナイターがなく、家族4人で夕食を囲める光景に新鮮さを感じている。「いつもは葉月に任せっきりなので」。妻の代わりに2人の子どもたちをお風呂にも入れる。1歳の長男は、おもちゃのバットを持って遊ぶようになった。右足を豪快にあげて振る姿は、父と同じ左打者。朝起きてすぐスイングするほどお気に入りのようで、京田は「俺より練習熱心やん…」と妻に苦笑する。
いつもはいない時間に、父がいる不思議。ナイターをテレビで見ながら「パパがんばれー!」と声を上げていた2歳の長女も、その変化を敏感に察知した。いつまで経っても、背番号1の選手が画面に映らない。「パパやきゅうやめたの?」。無垢なひと言は、余計に突き刺さった。
1日も早く“日常”を取り戻す。1軍の状況や選手のやりくりにも左右されるが、いつ呼び戻されてもいいように準備だけは整える。「結果を残さないと、周りは納得しないと思いますから」。26日時点で、2軍戦では14試合で打率.300(50打数15安打)、1本塁打。守備や走塁でも、復習しながら細かい課題をつぶしている。
「京田は変わったな、と思われるくらいじゃないと意味ない」
梅雨空よりも先に、気持ちは晴れてきた。ちょうど1か月が経ち、28日から1軍に合流。再び試合に出続ける“自負”を積み重ねていくためにも、この小休止は無駄にできない。