きっかけは食卓に流れた涙 元巨人左腕と人気アナ夫婦が開発した“成長アイス”とは
元プロ野球選手の夫の考え「汗をかいた後、さっぱりとしたアイスを食べたい」
「少しずつではありますが、家でお好み焼きやドーナツを作るときに、水ではなくて、できるだけ絹豆腐を入れるようにして栄養について気を配るようになりました」
時間の経過とともに少しずつ食生活は改善されていった。そして、長男は父の背中を追いかけて、野球を始めた。かつて、テレビ東京でアナウンサーと活躍した京子さんは、今では土日にグラウンドへ出かけ、少年野球に「感謝しかありません」というほど、夢中だ。送り迎えにお弁当作り。試合の応援がとても楽しい。
一人の保護者として活動していると、自分だけなく、子どもの身長を伸ばしたいなど、「食の悩み」を抱える人が多くいることを知った。
「ママたちの話題は子どもの体のことが多いですよ。ただ大きくすればいいの? 太らせないといけないの? とか、意見が出ます。最近はサプリメントとかプロテインとかの情報交換などもしますね」
そこで参考になったのが、元プロ野球選手だった林さんの経験談だった。現役時代、夏場、食欲が落ちる時期の体づくりに苦労した林さんは「練習や試合後に食事をして、アイスに手を伸ばしたくなる。でも、選手としては罪悪感がある。汗をかいた後には、さっぱりとした感じがほしい」と話をしたことがあった。
京子さんは動いた。知人に有名外資系ホテルのレストランや人気アミューズメントパークなどのアイスクリーム、ジェラートを手掛けている職人がいたため「プロテイン入りのアイスができないか」と相談を持ちかけた。試作を繰り返し、大量生産のできないハンドメイドのアイスの開発に成功。ジェラートブランド「Karadaneeds(カラダニーズ)」を立ち上げた。
DeNAでチームドクターを務めた金沢八景整形外科・山川潤医師が監修し「アスリートプロテインジェラート」「こども成長サポートジェラート」が完成。抹茶、チョコバナナなどのフレーバーがあり、タンパク質のプロテインを摂取できる。1カップに牛乳約1・5杯分くらいのタンパク質が入っているという。脂質もできるだけ減らした。その他、宮坂厚弘歯科医師監修で歯の健康を考えたキシリトールジェラートや美容成分が配合され、健康・美容に特化した機能性ジェラートの販売までこぎつけた。