25年ぶりVが現実味帯びるオリックス 優勝争い演じた7年前との「共通点」と「相違点」

2014年と2021年の主なリリーフ投手の成績【画像:パ・リーグ インサイト】
2014年と2021年の主なリリーフ投手の成績【画像:パ・リーグ インサイト】

今年は山本&宮城ら先発陣がチームを牽引、7年前は救援陣が充実

 一方、今年のチームは先発投手が明確なストロングポイントになっている。山本由伸投手が防御率1.82、宮城大弥投手が同じく2.10と、かつての金子のような抜群の安定感を発揮。先発3本柱の一角を担っていた山岡泰輔投手の離脱は痛手だが、この3投手はいずれも投球回を上回る奪三振を記録しており、自力でピンチを脱せる点も特徴といえる。

 また、規定投球回に到達した昨季に引き続いて登板を重ねる田嶋大樹投手に加えて、2014年ドラフト1位の山崎福也投手もローテーションに定着しつつある。宮城を含め、一定以上の信頼がおける左の先発投手が3枚揃っている点も、充実ぶりを感じさせる要素だろう。

 次に、両年のリリーフ陣についても見ていきたい。

 2014年に優勝争いを演じる最大の原動力となったのは質、量ともに充実した救援陣だった。剛速球を武器に2年連続で最優秀中継ぎに輝き、防御率1.09と抜群の安定感を発揮した佐藤達也投手と、移籍2年目で故障から復活してセットアッパーとして活躍した馬原孝浩投手はいずれも勝ちパターンの一角として30ホールド以上を記録した。

 加えて、62試合に登板して防御率0点台という驚異的な成績を残した比嘉幹貴投手、ロングリリーバーとして防御率1点台と安定した投球を続けたアレッサンドロ・マエストリ投手、貴重な左の中継ぎとして好投した中山慎也投手、縁の下の力持ちとして幅広い起用に応えた岸田護投手と、まさに盤石といえる陣容だった。

 抑えの平野佳寿投手も防御率3点台と例年に比べてやや安定感は欠いたものの、守護神としてフル回転し、パ・リーグ史上初めて40セーブの大台に到達した。ブルペンの強力さゆえに先発投手は序盤から飛ばし気味の投球が可能となり、投手陣全体に好循環が生まれていた。

今季救援陣は左腕が充実、平野は7年前同様に守護神で奮闘

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY