甲子園に出るには「俺の想像を超えないと」 二松学舎大付・市原監督の言葉の意図
ここまで4試合中3試合でコールドも、「詰めが甘い感じ」
少しだけ、ただ着実に春からの成長を感じている。全国高校野球選手権東東京大会準決勝が1日、東京ドームで行われ、二松学舎大付が帝京に4-2で勝利し、甲子園まであと1勝とした。帝京の追い上げに苦しみながらも投打が噛み合い勝ち上がったものの、チームを指揮する市原勝人監督は悩みながら指揮をとっている。
ここまで4試合中3試合でコールド勝ちという強さを見せて勝ち上がってきた二松学舎大付。この日は1点を追う5回、途中からマウンドに上がったプロ注目左腕の秋山正雲投手(3年)の右翼線へのフェンス直撃二塁打などで4点を取って逆転。このリードを秋山が走者を出しながらも要所を締める投球で、帝京の反撃を封じた。辛勝だったが、負けない強さも見せた。それでも、指揮官にはどこか納得いかない部分があった。
「うーん、気分屋なのは相変わらず。でも、それが持ち味なのかな」。春季東京大会では、乱打戦や投手戦など、日によって試合展開が大きく変わっていた。そんなナインを「気分屋チーム」と表現していた市原監督。夏になってもその“色”は変わらなかった。「まだ詰めが甘い感じがするんですけど。でも次の1点とかっていうよりかは、自由にやらせた方がいいのかな。ただ終わってみれば勝っているので、これはこれでいいのかな」と頭をかいた。
その中で、守り勝つ野球を作り上げてきた。基本の守備練習を徹底。エース・秋山を中心に、2年生左腕の布施東海投手も台頭し、準々決勝までの4試合で失点はわずかに1。3試合で完封勝利を収めてきた。「バタつかなくなりましたね。投手陣は安定してきました。捕手の鎌田もよくリードしてくれているし、1-0とかの接戦でも落ち着いて見ることができるようになりました」と、成長を感じている部分もある。