巨人が逆転Vへ加速 5回1失点粘投のメルセデスが活かした「五輪で学んだこと」
ドミニカ共和国の主戦として日本戦にも登板、銅メダルを獲得に貢献
■巨人 6ー1 中日(14日・東京ドーム)
東京五輪では手強かった。でも、味方になれば、頼もしい。ドミニカ共和国代表で、侍ジャパンとも対戦した巨人のCC・メルセデス投手が14日の中日戦(東京ドーム)で先発。韓国との3位決定戦から中6日の登板となったが、5回1失点で6勝目をマーク。テンポの良い投球が魅力の左腕だが、この日は序盤から苦しんだ。それでもゲームを作ったのは五輪で学んだ術だった。
メルセデスは捕手の大城と細かくコミニュケーションをとりながら、投球を組み立てた。母国の銅メダルのために尽力したとあり、疲労がないとは言えない。「試合前は長いイニングを投げるようにと臨んだが、結果的に球数が多くなってしまった。でも粘って、最低限は投げられたと思います」。5回をなんと108球も要したところに苦労が見受けられる。
「5回に疲れが出てしまった」とメルセデスが振り返ったように、首脳陣は交代時期を見極め、5回の打席で代打を送った。その後を桜井、鍵谷、デラロサ、畠の救援陣がつないで、リードを守った。仲間に感謝し「これからもしっかりと練習をして、チームに貢献をしていきたいです」と語った。
メルセデスが投げる時は試合が早い――。そんな印象を持たれているのだが、この日はまるで別人のように苦しんだ。試合後、どのように向き合い、バッターと対峙したかを明かした。