「雨は自分たちのペースなんだ」大阪桐蔭、西谷監督が選手にかけた“魔法の言葉”
雨の中でバッティングやノックをして練習、激しい雨にも動じず
幾多の試合を勝ち抜いてきた名門校の準備はぬかりなかった。「雨でピッチングをしたり、ノックをしたり、ゲームも少々の雨でしたら続けていました。毎年準備していますので、そういう経験は生きたのかなと思います」。屋外で試合をする以上、天候との戦いはつきもの。どんな試合でもモノにできるよう、経験を積ませていた。
3回に左翼へ本塁打を放った藤原夏暉内野手(3年)も「雨が降っている時に、シートノックやシートバッティングをやってきました」と明かした。
百戦錬磨の指揮官も、甲子園での降雨コールドは初めての経験。「最後はバットが飛んだり、ショートゴロのボールが止まったり、野球にならなかったですから。これは難しいかなと。最後までやって勝ちたいと思っていましたが、仕方がない状況だったかなと思います。最後までできませんでしたけども、良いチームに勝たせてもらいましたので、勢いを持って次の試合に入っていきたいなと思います」と気を引き締めた。
悪天候にも動じず、“泥試合”を制した。今春の選抜では智弁学園(奈良)に初戦で敗戦。悔しさを胸に、大阪大会の決勝でも粘りの野球でサヨナラ勝ちし、聖地へ帰ってきた。根尾昂(中日)や藤原恭大(ロッテ)を率いて掴んだ2018年夏以来の「日本一」へ抜かりはない。
(上野明洸 / Akihiro Ueno)