「神がかっていた」9回大逆転“ミラクル星稜”の主人公、ロッテ岩下が得た教訓
9回に8点差をひっくり返した2014年石川大会決勝が分岐点に
今やチームの勝ち頭にまで成長したが、プロ入団前の岩下の知名度を上げたのは間違いなく「ミラクル星稜」だろう。
高校3年夏の2014年石川大会決勝。小松大谷を相手に0-8と大きく差を開けられたが、9回裏に打者13人の猛攻で一挙9点を叩き出し、劇的サヨナラ勝利。奇跡的な勝利から「ミラクル星稜」と呼ばれた。
しかし岩下は「総合的に見たら良い思い出です。でも個人的には悔しいイメージの方が残る試合ではありますね」と7年前の夏を振り返る。
この試合、先発した岩下は3回6失点。9回に再度マウンドに上がり3者連続三振に抑え、その裏に自身も2ランを放ち、劇的サヨナラ勝利に貢献したが、エースとして投球で試合を作ることができなかった。
小松大谷とは2年秋、3年春にも対戦。当然、対策を練ってきていた。「後々、選手から聞いた情報だと色々研究されていたみたいで、上のレベルの野球ってこういうことなんだなと感じました」。甲子園に出場しプロ入りする上で「良い勉強になった試合でしたね」と振り返る。
「神がかっていたなと思います。そのおかげでプロに入れた。もう一度ちゃんと見てもらえる場所まで連れて行ってくれたので、仲間には感謝しています」