野球の力で東北を盛り上げる ポニーリーグ東北連盟発足&来季国際大会開催へ
8月19日にポニー東北連盟が発足、9団体でスタートした
子どもの野球離れが加速していると言われる昨今だが、コロナ禍にありながら加盟チーム数を伸ばしているのが日本ポニーベースボール協会(以下ポニー)だ。2021年だけで16チームが新規加入。全国の登録選手数は、8年前の約4倍にあたる2400人にまで達しているという。
ポニーのモットーは「選手ファースト」。指導者や保護者のエゴを押しつけず、子どもたちが野球を愛する気持ちをサポート。好きこそものの上手なれ、ではないが、やらされる練習ではなく、自ら進んで練習したくなる環境を作ることで、スキルの上達にも繋げている。また、故障が原因で野球を諦める子どもたちが減るように、肩肘をはじめ健康管理にも目を配り、専門家の意見を反映させた独自の投球限度ルールなどを設け、安全にも留意している。
野球をはじめスポーツ界ではしばしば、依然として続く怒声罵声、時には暴力を伴う指導が問題視されるが、その一方で時代の変化に沿った新たな指導方法を模索する監督やコーチは多い。少年野球界で次々と独自の取り組みを打ち出すポニーで加盟チーム数が増えているのは、旧態依然とした指導の在り方から脱却しようというスポーツ界の動きを映し出しているのかもしれない。
加盟チーム数が増えたこともあり、8月19日は東北連盟が発足。宮城・利府町中央野球場で発足式が行われた。昨年創設された仙台ポニーに加え、今年新設された岩手ポニー、みやぎ県南ポニー、山形ポニー、これまで関東連盟に所属していた宇都宮ポニー、鹿沼ポニー、栃木ポニー、新潟ポニーが移籍。東日本大震災後は一時活動を休止していた福島ポニーも含む9団体でスタートした。
発足を記念して、同日にはマルハンカップ東北連盟発足記念大会が開幕。11月7日まで東北各地を舞台に10チームがリーグ戦を行い、優勝チームは来年3月に沖縄県で開催予定の全国大会への出場権を獲得する。