高卒即プロ入りも「考えたかも…」 斎藤佑樹が思い描いていた高校野球変革プラン

早実・斎藤佑は「ずっと自信がなかった」 高校時代にトラックマンがあったら高卒即プロを「考えていたかも」

 2006年夏の甲子園。早実の斎藤佑は大会通じて歴代1位となる948球を投じ、決勝再試合では駒大苫小牧の田中将大(現楽天)との投げ合いを制して全国制覇した。同年のドラフトでは複数球団から1位候補に挙がるなど進路に注目が集まったが、早大に進学した。斎藤佑は「あの時にトラックマンがあったら、(高卒即プロを)考えていたかもしれないですね」と振り返る。

「僕はあの時、ずっと自信がなかったので。高校からプロに行くことをあまり考えてなかったんですけど、トラックマンで(プロで通用する)数値が出ていたら考えていたかもしれないですね。目に見える世の中になってきている。やっぱりメディアの情報(ドラフト1位候補)、近くにいる人たちのアドバイスはもちろん嬉しいんだけど、そうでなくて、明確に見える数字があったら自分の人生をはっきり決める材料になるじゃないかと思うんです。すごくやってもらいたいなと思います」

「(早実3年夏は)自分でもうまく出来すぎていると思っていた。だからこそやっぱり、ちゃんと地に足を付けて、自分のレベルを見ないといけないと思っていた。(高卒即プロを選ばなかったのは)あとは早稲田に行きたいという思いが強かったので。両方ですね。ただ、そういう(トラックマンの)数字があったら考えたかもしれないです」

 投球数だけでなく、ボールの回転数などから故障を未然に防ぐこともあるだろう。時代に合わせて、高校野球もより魅力に。球界の未来を見据える斎藤佑の思いが届くことを祈るばかりだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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