最速114キロ、天才女子小学生を育てた父の奮闘「1球受ければ調子がわかる」

濱嶋葵さんの父・翼さん【写真:川村虎大】
濱嶋葵さんの父・翼さん【写真:川村虎大】

体験練習で感じた中学生との差、下半身の強化に着手

 まず始めたのは、自分自身の勉強だ。YouTubeやインスタグラムなどを通して得た知識をもとに練習メニューを作成。インスタグラムでは、交流の中から成長へのヒントを得ようと努めてきた。フォロワーは現在、8000人を超える。

 苦手なプレーや、チームでの練習を反復するなど、葵さんの成長に合わせてメニューを組んでいった。そんな中、トレーニングを変えるきっかけになる出来事があった。中学生の女子軟式野球チームの練習に参加した時だ。

 当時4年生だった葵さんは、レベルを知るために飛び込みで練習を体験した。そのチームは、午前9時から午後4時までの練習を終えると、最後の1時間をランニングやフィジカルトレーニングに費やしていた。

 体力や筋力の“差”は顕著で、葵さんはその時初めて筋肉痛になったという。「このまま中学校に入ると絶対に遅れをとってしまう」と感じた翼さんは、すぐに葵さんの下半身強化に着手。走り込みや、3キロのメディシンボールで毎日100回のスクワットをノルマとした。他にも最近ではチューブを用いたトレーニングを取り入れている。

「体が動くうちは力になりたい、やりたいことをやらせてあげたい」

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