親の指導だけでは「可能性に蓋をする」 レッド吉田さんが下した“人に預ける”選択

見つめ直した子どもの見守り方と接し方

 弥太郎さんの野球塾を選んだ理由は、運に考える力が付くと思ったからです。そして、もう1つ。運だけでなく長男や次男の子育てを振り返った時に、子どもの見守り方、接し方を見つめ直しました。僕は父親として語彙力が十分だと思っていませんし、感情的にもなってしまいます。僕1人で運に野球を教えていても可能性に蓋をしてしまうと感じました。そこで、「それなら、人に預けよう」と弥太郎さんに任せることにしたわけです。

 僕は自分が高校まで野球をやっていたこともあって、自分で教えたくなります。長男の時から繰り返していました。運にも細かいところまで教えようとしていました。そして、できないとイライラしてしまいます。運もやる気がない時に怒られると、テンションが下がります。

 お互いにぶつかって、「きょうの練習はおしまい」という時が多々ありました。焦りも出てきます。ゴールデンエイジと言われる小学生のうちに、運にはここまでできるようになってもらいたい、休んでいて大丈夫なのかという気持ちが生まれてきます。

 運の同級生で成長が早くて体の大きい子がすごい当たりを打つと「負けていられない」と思ってしまいます。でも、これは過程なんです。プロ野球選手を目指す上でゴールは高校卒業時点なのに、小学生の今、競おうとしてしまっていました。

「焦ったら駄目」大切なのはお互いを信じる力

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