上原氏&藤川氏に共通“食と好成績”の相関関係 高校球児の食事考えるシンポで力説
藤川氏「世界で勝ち抜こうと思うと、食事の勉強は非常に大事」
上原氏は、いきなり20勝を挙げた巨人でのプロ1年目には食生活が関係していたエピソードを紹介。「寮のメシがうまかったです。品数も6~7品目くらい出ますから」と食欲旺盛に。夏までに体重が8キロ増えたことでスタミナが生まれ、好成績の要因になったと自己分析した。
学生時代の食生活について問われると、「とりあえず細かったので、量だけたくさんとれば体が大きくなるんじゃないかなという考えで、白ご飯を沢山食べていました」と回顧。栄養面は特に意識していなかったというが、プロ2年目に故障を経験したことで、栄養士のサポートを受けるようになったと明かした。
藤川氏は、体重が増えずに苦しんだ過去を披露。高知商2年夏に甲子園に出場した際の体重は64キロだったといい「食べなきゃいけないというのは言われました。でも投手はランニング量が多くて、代謝が良すぎて太れなかった」。プロ入り後も課題はついて回り「野村(克也)監督に『太れ、太れ』と言われてきましたね」と苦笑いしながら振り返った。好き嫌いが多く偏食気味だったのも一因だというが、結婚後は愛妻が作ってくれるバランスのいい食事で増量に成功したと語った。
球児たちに対しては、自分で考えることの必要性を強調。「世界で勝ち抜こうと思うと、食事の勉強は非常に大事。僕自身は、高校でもプロでも寮などで食事は用意されていた。でも米国はそうじゃない。大谷(翔平)選手のような目標を持つなら、自立して他者に頼らない力が必要」と訴えかけた。自身も3年間メジャーでプレーしたが「僕にはそれがなかった。アメリカの人はプロテイン飲んで、チキンを食べて……。僕も真似したけど体が動かなかったですね」と失敗談も。未来ある若者への助言には、一層熱がこもっていた。
(Full-Count編集部)