「甲子園出場」と「東大合格」を果たした球児の“共通点”は? 野球部前監督の分析
東大野球部は2014年から沖縄で合宿を実施している
甲子園や東大を目指す動機というのは、実際に実現した先輩や、同じように目指している同級生が身近にいたほうが抱きやすい。
これは一つの例ですが、沖縄県出身の東大野球部員というのは創部以来、ずっといなかったんです。沖縄は高校野球の強豪県ですし、身体能力が高い子も多いので、私は是非とも沖縄県から入部者を出したかった。
それで2014年から沖縄で東大野球部の合宿をすることにしたんです。練習の合間に野球部員が高校で勉強を教えるなどして「一緒に東大で野球をやろう」と声を掛けて回りました。
そうしたら2019年にその中から合格者が出て、東大野球部に入ってきた。それからは3年連続で沖縄から入部者が出ています。100年ゼロだったのに、1人入ったら3年続くっていうのは、やはり沖縄の高校生にとって東大野球部が身近に感じられるようになったということでしょう。合宿に行ったことが一つのきっかけになったと思っています。
○プロフィール
浜田一志(はまだ・かずし)1964年9月11日生まれ、高知県出身。土佐高校で野球部に所属し、東大理科二類に現役合格。野球部に入部し、4年時に主将を務めた。東大工学系大学院を修了後、会社員を経て1994年に文武両道を目指す学習塾Ai西武学院を開業。2013年から2019年まで東大野球部監督を務めた。
(石川哲也 / Tetsuya Ishikawa)
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