新庄日本ハム、来年は投手王国に? 3年連続Bクラスも…大きな期待が持てる理由とは
日本ハムのチーム防御率3.32はリーグ3位だった
日本ハムは今季、55勝68敗20分けで3年連続5位に沈んだ。苦戦した最大の要因は打線の得点力不足だろう。総得点454はリーグワースト、総本塁打78もリーグ唯一の2桁でチーム打率.231も最下位だった。しかし、チーム防御率3.32はリーグ3位と投手陣は奮闘。今回は、日本ハム投手陣の成績を先発と救援に分けて振り返る。
今季は先発にとっては打線の援護が望みづらい状況だった。23試合登板で10勝9敗、防御率2.90の成績を残したドラフト1位・伊藤大海投手はクオリティスタート(QS)を17度記録し、QS率73.9%と高い数字だったが、9月15日の西武戦から6試合続けて勝ち星から見放された。また、シーズン25先発中13試合でQSを記録した加藤貴之投手も、打線と噛み合わず6勝に終わっている。
そんな中で、エース上沢直之投手は自己最多の12勝を挙げ、防御率も自身初の2点台(2.81)をマーク。伊藤もシーズン最終戦で10勝目をマークした。加藤も貴重な左の先発として序盤はエース級の投球を披露。後半戦では調子を崩したものの、10月は4試合で防御率1.00をマークし、自身初の規定投球回到達も果たした。
ドリュー・バーヘイゲン投手は来日が開幕後となった影響もあってか序盤はやや不安定だったが、8月以降は防御率1.65と調子を上げ、奪三振率9.38と持ち味を発揮した。2年目の立野和明投手は9月以降は7度の先発で防御率1.83と、来季以降の先発ローテーション定着に向けて大きな期待を抱かせた。2月にトレード加入した池田隆英投手は開幕ローテーション入りを果たし、4月は防御率2.81、5月は防御率2.16と奮闘した。しかし、打線の援護に恵まれず、6月終了時点で防御率2.98ながら3勝7敗。後半戦に入って打ち込まれる試合も増え、ローテーションからも外れてしまった。
2年目左腕の河野竜生投手は40登板・11先発と、先発と救援を兼任。防御率も2.99と前年の5.07から大きく改善させた。先発での防御率が4.42、救援防御率が0.29と大きな違いがあり、救援では29試合登板で自責点は僅かに1。来季の起用法にも注目だ。