「練習を強制しても行動は変わらない」静岡の名将が引き出す選手の“なるほど”

“試合に勝ちたい”は同じでも…「アプローチは変えていく必要がある」

 上村監督は、浜松商で選手としても甲子園に出場した。当時、指導者は絶対的な存在という意識で、言われたことに疑問を持たず、がむしゃらに練習していたという。厳しさに耐え、日本一苦しい練習を乗り越えた成果が甲子園出場だったと振り返る。ただ、時代が変われば、指導者にも変化が必要と考えている。

「考え方を押し付けたり、練習を強制したりしても、今の選手たちの行動は変わりません。逆に、指導者の話や練習の目的に納得すれば、積極的に頭も体も動かします。野球が上手くなりたい、試合に勝ちたいという気持ちは、時代を問わず同じかもしれませんが、そのためのアプローチは変えていく必要があると思います」

 来春の選抜に出場すれば、上村監督は昭和、平成、令和と3つの元号で聖地に立つ。積み重ねた経験による説得力と、時代に合わせた対応力。決して偶然では成し遂げられない。

(間淳 / Jun Aida)

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