12年目荻野は2冠、杉本は6年目&島内は10年目…初タイトルを獲得したパの遅咲き選手
オリ杉本は32本塁打、楽天島内は96打点で初タイトル
2021年のパ・リーグは、オリックスがロッテとのデッドヒートを制して1996年以来、実に25年ぶりに頂点に立った。個人タイトル争いでも、史上初めて4選手が盗塁王を同時受賞するなど白熱した展開となった。今回はキャリア初のタイトルを獲得した6選手を紹介する。
本塁打王に輝いたオリックス杉本裕太郎外野手は、昨年までの5年間で通算9本塁打。しかし、30歳を迎えた今季は序盤から4番に座り、打線の軸として大活躍した。本塁打王争いでは9月10日の西武戦で25号をマークしてトップに並び、10月7日の日本ハム戦で球団の右打者として31年ぶりとなる30号に到達。最終的には32本で2位のレアード(ロッテ)に3本差をつけ、初のタイトルを手にした。
打点王を獲得したのはプロ10年目の楽天・島内宏明外野手。昨年までの最多打点は2019年の57だったが、今季は得点圏打率でリーグ2位の.328をマークし、得点圏での打点は77だった。本塁打も球団生え抜き最多の21本を放った。打点王争いでは5月21日のロッテ戦で34打点としてトップになると、6月11日の阪神戦では両リーグ最速で50打点に到達した。最終的には96打点でレアードを1点差で抑え、球団生え抜き選手では初の打点王となった。
盗塁王はパ・リーグ史上初の30盗塁以下で4人同時受賞。そのうち3人が初タイトルとなった。西武の源田壮亮内野手は5月末に新型コロナウイルス感染を受けて一時離脱したが、24盗塁をマークした。球団新人記録の37盗塁(2017年)をはじめ、入団から3年連続30盗塁を記録しながら盗塁王に届かなかったが、5年目で初タイトルとなった。