メモを取りながら野球教室 巨人コーチが伝えたかった「書き留める」ことの大切さ

子どもたちから受け取った言葉に感動、4年後の巨人入りも?

 昨年のシーズン途中から、巨人の3軍投手コーチとなった。育成選手が多いが、子どもたちに伝えている根幹は巨人のユニホームを着ている選手たちに教えていることと、ほとんど変わらなかった。体の軸、腕の振り方、頭の位置……。子どもたちの表情は真剣そのものだった。

 後日、チームを通じて、書いたノートの写真が矢貫コーチのもとに送られてきた。そこには練習メニューをはじめ「できたこと」「できなかったこと」が書かれていた。「下半身がうまく使えるようになりました」「今日、教わったことは絶対に忘れません」。筆圧が強くなっていたのは容易に想像ができた。

 感謝の言葉も添えられていた。メッセージだけでなく、野球教室終了後、参加した喜多方ボーイズの中島快生くんからは「プロ野球選手になるのが夢です。教わったことを活かして守備は坂本選手、打撃では岡本選手を超えるような選手になりたいです」と力強い言葉を受け取った。また、キャプテンの今川映汰くんからは「強い球を投げれるようになりました。(高校を卒業する)4年後、お世話になります!」と巨人入団を熱望された。

 矢貫コーチは「開催できて本当によかったです。子どもたち、関係者の皆さまに心から感謝したいです。みんなの上手くなりたいという気持ちが伝わってきました。その姿を見て、僕も熱くなってしまいました」と、雪が降り続ける故郷で一緒に汗を流した。

 また「私も雪が降るとやれる練習量や場所が限られてしまい困っていました。そんな期間中でも質を重視し、反復して行える練習メニューや方法を伝えました。この中から将来、ジャイアンツのエースになってくれる選手が育ってきてくれることを期待してます」と力強いメッセージを届けた。

 共に過ごした時間だけでなく、思いを書き綴ったノートも一生の宝物になった。

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