DeNA牧がプロ17年目の大和に弟子入りした理由 学びたかった“ベテランのエキス”

昨年は首位打者にわずか3厘差も方向転換「打点にこだわっていきたい」

 10月には月間打率.452(19試合73打数33安打)の快進撃で急上昇し、最終的には首位打者を獲得した広島・鈴木誠也外野手にわずか3厘差まで迫った。このオフは改めて「夏場に疲労で数字が上がらない時期が長かったので、フィジカルを鍛えたい」と課題を絞っている。そんな牧へ惜しみなくアドバイスを送る大和は「もともと能力の高い選手だが、これまでは基本的な動作をあまり理解せずにやってきたみたい。少しでも体の使い方を覚えれば、もっと楽にプレーできる。昨年はケガで試合に出られない時もあったが、そういうことも減ると思う」とうなずく。

 34歳のベテランのエキスを、貪欲に吸収しつつある牧は「大和さんは『歳を重ねるほど、若いうちに守備で足を使う習慣をつけておくことの大切さがわかる』とおっしゃいます。自分は今のうちからやっていきたい」と語る。無理、無駄のない基本的な動作を丁寧に繰り返すことこそ、息の長い選手になる秘訣のようだ。

「少しずつですが、大和さんから『形が良くなっている』と言われます」と牧は手応えを得ている様子。昨年は二塁手として98試合、一塁手としても26試合にスタメン出場したが、「今年は1回から最終回までセカンドを守り、全試合フル出場したい」と目標を掲げた。

「バッターでいる以上、首位打者は誰もが目指していると思いますが、あまり打率を意識すると打てなくなりそうなので、打率よりチームのためにという意識で、打点にこだわっていきたい。100打点はいきたいですね」。2年目のジンクスなどどこ吹く風、あらゆる部門で昨年の数字を上回る意気込みだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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