「硬式は肩身が狭い」 五輪でグラウンド消滅、松坂大輔を生んだ江戸川南シニアの今

時代が変化「昔は練習が厳しいからウチに来た子もいたくらいですが…」

 あと今はインターネット社会でしょう。そういう時代の流れに乗り遅れちゃったっていうのはあるんでしょうかね。

 少年野球のチームがホームページでチーム紹介したり、部員募集したりするのは当たり前のことのようですが、ウチはずっとやってなかったんです。以前からあんまり「おいで、おいで」と勧誘はしてなかったものですから。だって一緒にやろうと誘っておいて、ウチの指導法や練習法と合わなかったら責任取れないでしょう。だから「ウチでやりたい」という子を受け入れていたんです。

 はっきり言いますけど、かつてのウチの練習は厳しかったですよ。甲子園に行きたい、プロ野球選手になりたいって子が集まってきましたからね。入部前に「ウチの練習はキツいけどいいかい?」って聞くと、上手くなりたいからその方がいいって子ばかりでした。みんな高い志を持っていて、なにしろ自分から希望して入ってきたチームですから、途中で音を上げる子もほとんどいなかったですよ。

 そんなやり方でずっとやってきたんですけども、数年くらい前ですかね。インターネットで「江戸川南の練習は厳しい」と書かれて、広まっちゃった。昔は練習が厳しいからウチに来たって子もいたくらいなんですけど、今は練習が厳しいなら、あそこはやめておこうと避けられちゃうんですね。

子どもと水平の関係で接する「おじいちゃんが孫と遊んでいるようなもの」

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