メジャー初の中国選手となるか 捕手も「ぞっとするほど素晴らしい」と唸る20歳の剛腕
北京出身のジャオは18年にブルワーズとマイナー契約、昨季は6試合に登板
メジャーリーグ初の中国選手誕生なるか。北京出身で20歳のジョロン・ジャオ投手は現在、ブルワーズ傘下のマイナーキャンプに参加している。2018年にブルワーズと契約後、様々な試練を乗り越えてきた右腕をMLB公式サイトが特集している。
2001年8月29日生まれのジャオは2018年にブルワーズと契約し、渡米。17歳の誕生日を迎える直前の8月18日にプロデビューを果たすなど6試合に登板したが、翌19年にトミー・ジョン手術を受けた。コロナ禍に見舞われた2020年はマイナーリーグが中止となり、昨年は就労ビザをなかなか得られず8月下旬以降に6試合登板しただけ。このオフはアリゾナ州フェニックスにとどまってトレーニングを続けてきた。
ジャオは現在、メジャー傘下で唯一人の中国本土出身選手だ。「ベースボール・リファレンス」のデータベースによれば、中国本土生まれの選手でメジャーでプレーしたのは1914年にヤンキースに所属したハリー・キングマンだけ。両親が組合教会の宣教師だった関係で1892年に天津市で生まれたが、国籍は米国だ。
MLBは2007年、野球普及を目的に中国で「育成プログラム」を創設。それから11年後、ジャオは95マイル(約152.9キロ)の速球を投げる有望株として話題を集める。大学リーグで投げるために渡米した際、「ピッチングニンジャ」の愛称で知られる投球分析家のロブ・フリードマン氏がジャオの投球映像を自身のツイッターに投稿。ブルワーズスカウトの目に留まった。