援護弾目撃して突如の大ジャンプ 西武ドラ1の“少年みたいな行動”が与える好影響
辻監督「この子は純粋に野球が好きなんだなと感じています」
辻監督は「クレバーでいろいろ考えながら野球をやっている。投球でも、間を取ったり、わざとタイミングを外したりして、そういう所が並の新人ではない」と感嘆する一方、「試合前、ブルペンで投球練習を終えた後、普通投手はベンチの後方に座るものなのだけれど、彼は最前列に陣取った。オープン戦でも、ベンチで大きな声を出して味方を応援していた。この子は純粋に野球が好きなんだなと感じています」と目を細める。
もちろん、闘争心も備えている。入団時に「対戦してみたい打者」に名前を挙げていた吉田正とは、3打席対戦して2四球。「やはり力が入りました。四球を2つ出してしまいましたが、いずれはストレートで三振を取れるくらい、いい勝負をしたいです」と悔しそう。ただ、報道陣から初回の第1打席で、初球の150キロ速球で押し込み遊ゴロに仕留めたことを指摘されると、「一瞬しまったと思った球でしたが、意外に差し込めていました。まだ1度対戦しただけなので油断は禁物。これからデータも入っていくと思いますし、1年間かけての勝負だと思っています」と一流打者に対しても臆する所はない。
ウイニングボールについては「今月16日に亡くなった、ひいおじいちゃん(曾祖父)のために仏壇へ飾りたい。プロへ行っても頑張りなさい、と言ってくれていましたし、病室に僕の写真を飾ってくれていたので」と明かした。新人離れした技術と度胸を見せながらも、周囲をホッコリさせてくれる好漢だ。