中学校の“改革”で注目される「部活動指導員」 成功のカギ握る顧問との役割分担

教員に代わる役割を期待されている「部活動指導員」とは?
教員に代わる役割を期待されている「部活動指導員」とは?

東京都の部活動指導員と福島県の教員らがオンラインで意見交換

 国が進める教員の働き方改革で、来年度から中学校の部活動は大きく形を変える。教員に代わる役割を期待されているのが「部活動指導員」。部活動改革による課題解決に向け、東京都の中学校野球部で部活動指導員として活動している男性と、長年野球に携わっている現役の中学教師や元校長らがオンラインで意見交換した。主な課題を3回にわたって特集する連載の第1回は「教員と部活動指導員の役割分担」をテーマに解決策を模索する。

 オンラインによる意見交換会には、東京都で部活動指導員をしている家城雅一さんと、福島県にある一般社団法人「福島ベースボールプロジェクト」に所属する現役の中学教師や元校長らが参加した。来年度から中学校の部活の在り方は変わる。教員の時間外勤務を減らすため、国の指針では土日の部活は原則、教員が付き添わないよう示されている。教員に代わる存在として期待されているのが、一定の報酬を支払って外部委託する部活動指導員だ。

※以下、「福島ベースボールプロジェクト」からの参加者の発言は「福島」、部活指導員・家城さんの発言は「家城」と記載。

福島:働き方改革の影響で教員が部活動に関わる時間が減り、福島県でも部活動指導員のニーズが高まっています。ただ、必要な人数を確保するのは相当難しいと感じています。家城さんは、どのような経緯で部活動指導員になったのでしょうか?

家城:東京都三鷹市の中学校で野球部の部活動指導員をしています。制度ができた年から活動しているので、今年度で5年目になりました。メンタル関係の資格を持っているのですが、勉強会に参加された野球部の保護者から「野球経験のない先生が顧問になったので、部活を手伝ってもらえませんか?」と声をかけられたのが、きっかけです。私はフルでやっているので、土日だけではなく、平日の放課後も指導しています。

部活動指導員が年間計画を作成、顧問は客観的アドバイスを送る

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