プロ野球の楽しみに新時代？　鷹の新たな取り組み、本拠地を“メタバース”化

投球データを解析し、軌跡をバーチャル空間で再現する「準リアルタイム投球体験」も

　2年ぶりのリーグ優勝を目指す福岡ソフトバンクホークスが新たな取り組みを5月27日にスタートさせた。ソフトバンク株式会社との協業により、本拠地PayPayドームをメタバース（インターネット上の仮想空間）化し「バーチャルPayPayドーム」などの仮想現実空間によるエンターテインメントを提供していくというものだ。

　今回、ソフトバンクが行った取り組みは、バーチャル空間に再現したPayPayドームへの来場体験ができる「バーチャルPayPayドーム」のサービスと、現実空間におけるメタバースの取り組みとしてPayPayドームに来場したファンに対してAR（拡張現実）を活用した新たな体験の提供。ソフトバンク株式会社が提供するコンテンツサービス「5G LAB」のラインナップとして展開していくとしている。

「バーチャルPayPayドーム」はバーチャル空間に再現したPayPayドームに、スマートフォンやパソコンなどのブラウザから簡単にアクセスできる。3Dアバターを操作して、PayPayドームの外周やコンコース、ドーム内を散策するといった体験ができるほか、現実ではファンが立ち入ることのできない選手のロッカールームを訪れることも可能になった。

　このほか、コロナ禍における感染予防の観点から禁止となっている「ジェット風船を飛ばす」といったアクションや、ファン同士でコミュニケーションを取ることもできる。さらに、国内スポーツ界では初めて、試合中の投手の投球データ（球速、軌跡）を解析し、準リアルタイムでボールの軌跡をバーチャル空間に再現する「準リアルタイム投球体験」も味わうことができる。