野球をする中学生の約2割に症状が… 成長期に多い腰椎分離症はなぜ起きる?

“誘発テスト”で動きが硬くなったり、痛みが出たりしないかを確認

 磁力と電波を用いるMRI検査では、初期段階の疲労骨折から確認できる。だが、高額のためMRI設備がない病院もある。もちろん検査ができるのに越したことはないが、痛みがない中、遠くの病院に出向いたりするのは現実的ではない。鳥居氏は“体の硬さ”の変化で気付くことができると話す。

「体が硬くなったり、腰を後ろに反れなくなったりしていないかを見るのが大事です」

“誘発テスト”と呼ばれるものもある。腰を反らしたり捻ったりした時に痛みが出たり、体が明らかに硬くなったりしていた場合は腰椎分離症の可能性が高いそうだ。

「疲労骨折の時点ではコルセットで固定するなどして短期間の治療で治りますが、分離症まで進んだ場合は治すとしたら手術しかありません。いかに早く気付けるかか大事になります」

 子どもたちの中には「痛い」と言えない子も多い。子どもの未来を守るためにも、周りにいる大人が“小さな変化”に気付けることが大事になってくる。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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