1日15分の練習で息子2人を甲子園球児に…少年野球界“カリスマ”監督の子育て術

親子3人、風呂のふたを“破壊”した日課とは…

 汗だくで練習を終えると、3人で風呂に直行した。ここでも日課があった。

「息子が小学校低学年の時から、腕相撲大会をしていました。風呂のふたはジャバラではなく3枚ぶた。3枚を重ねて強度を高め、その上に腕を置いて勝負します。右腕と左腕で順番に。2人同時に相手をした時もありました。今でも鮮明に覚えていますが、長男が6年生くらいの時にふたが真っ二つに割れたんです。息子たちの成長の証。ただ、妻にはめちゃめちゃ怒られました(笑)」

 辻監督の息子2人は別々の高校に進学したが、ともに甲子園に出場している。親子での練習が2人の技術や知識を高めたのは間違いない。ただ、辻監督は「甲子園を目指せ」と伝えたことはない。遊びの延長に野球があり、楽しんで続けた結果にたどり着いたのが聖地だった。

「小学生、中学生は初めて目標を持って、何かを成し遂げようとする時期です。その時に、日々の生活以外の面で『つらい』と感じさせてはいけません。野球以外のことでも、将来何かをしようと思った時に、一歩を踏み出せなくなってしまいます。うちのチームに入ってきた子どもたちには絶対に、つらい思いをさせないようにしています。野球はつらいものではなく、楽しいもの。遊びなんです」

(間淳 / Jun Aida)

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